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2005年05月01日

ベタ印刷用アニロックスロールのストック

ステップ1

アニロックスのストック

ベ タの印刷に用いるアニロックスロールのストック本数を決める場合、被印刷体ごとに出したい色の範囲を実現できるインキ皮膜の厚みを決める必要があります。 インキの膜厚が決まれば、均一なインキ転写に必要なセル形状および線数を特定することができます。インキの膜厚を決める際には以下の項目に注意してくださ い。

可能な限り薄いインキ皮膜で これまでのテストで実証されているように、可能な範囲で最も薄いインキ皮膜で印刷することにより、画像全体の品質が最も良くなり、またプレスランごとのムラが少なくなります。次の画像には、厚い皮膜で印刷する場合の図と薄い皮膜で印刷する場合の図が示されています。

薄い膜厚のインキ皮膜に対して、厚い膜厚のインキ皮膜はドットゲインが大きくなります。例えば、ベタの抜き文字を印刷する場合、皮膜が厚いと抜きの部分にインキが広がってしまいがちです。同じことが、バーコードを印刷する場合でも生じ、バーに太りが発生します。

インキの組成 ま た、インキサプライヤーから購入しているインキの組成が古いものではいけません。ここ10年ほどで、フレキソ印刷用インキは大きく進歩しました。つまり、 以前の半分の膜厚で同じ濃度が出せるようになったのです。これにより、画像再現の忠実性が非常に向上しました。可能な範囲で最も薄いインキ皮膜で印刷でき れば、ベタ画像からグラデーションを含む画像に換える際にアニロックスロールを交換する必要性が少なくなります。また、同じユニットでベタ画像とアミ点画 像を印刷できるようになります。

以下の表は、古いインキ組成で一般的なアニロックスボリューム (上:赤い部分)と、現在のインキ組成で一般的なアニロックスボリューム(下:黄色の部分)を比較したものです。黄色の部分は色強度の高い現在のインキを 使い、低いボリュームと薄いインキ皮膜で必要な濃度を印刷した際の数値です。

*数値列は左からボリューム(BCM)の次がインキ皮膜の厚み(ミクロン)です。
*被印刷体は左からフィルム、クレーコートラベル、コートラベル、紙ラベル、ミルクカートン、ニュースプリント、です。

*数値列は左からボリューム(BCM)の次がインキ皮膜の厚み(ミクロン)です。
*被印刷体は左から封筒、クレーコートダンボール、ブリーチダンボール、モットルドダンボール、クラフト、です。

1. 被印刷体の多孔性 特 定の色で最小のインキ膜厚を決める際には、被印刷体が重要です。これは特に紙への印刷で言えることで、紙の場合、インキがライナーにうつったり、反射特性 や光吸収特性が消えてしまうことがあります。この場合、ベタ画像の中で紙の繊維がインキ皮膜の上に露出してしまう、インキ皮膜の「隠れる特性」を考慮しな ければなりません。近年のテストを見ると、インキ組成は進歩しているようで、高粘度のインキが紙の繊維を上から覆ってしまいます。その上、以前のインキよ りも薄い膜厚での転写が可能なのです。

2. ラミネートとインキの薬品特性 特定の色を出す上で最小のインキ皮膜を決める際に常に重要なのは、インキの機能特性、つまりパッケージ環境におけるパフォーマンスです。アニロックスのボリュームを決める前に、まずこれらの特性をインキサプライヤーとチェックする必要があります。

3. 環境条件とインキ使用に関する考慮 必 要最小量のインキを使用して印刷することによって得られる利点で最も大きいのは、環境問題への対応です。より薄いインキ皮膜で印刷することによって、イン キからの有害物質の排出が少なくなります。実際、アニロックスのボリュームを下げたことによって最大25%の削減を達成した企業もあります。また、インキ 皮膜を薄くすることによって、インキの消費量が削減できます。少量のインキで印刷できれば、使用量も取扱い量も減り、当然コスト削減にもつながります。